インターネットを通じたマーケティング活動であるwebマーケティング。
近年需要が高まり注目されています。
ここ数年「良く耳にするようになった」と感じている方も多いのではないでしょうか?
その背景にはインターネットが普及し、影響力が年々大きくなっていることがあげられます。
総務省の「情報通信白書 令和4年度」によると、スマートフォンの個人普及率は74.3%にまで上り、広告費においてもマスコミ4媒体広告をインターネット広告が上回った(電通「日本の広告費」)ことが報告されました。
本記事では、注目されるwebマーケティングの仕事内容を現役webマーケターである私、ふるまち(@furumachiLife)が解説します。
webマーケティングの仕事内容
webマーケティングの仕事内容はwebを通じて集客し、売上を上げることです。
仕事内容としては以下の3つに分けられます。
- 集客
- アクセス解析
- リピーター獲得
集客
代表的な集客の方法として、SEOやweb広告があげられます。
SEOは「検索エンジン最適化(Search Engine Optimization)」のことで、Googleなどの検索エンジンの検索結果で自社サイトを上位に表示させ、集客する方法です。
自社の商品を必要とする人が検索しそうなキーワードを狙って対策することで見込み顧客を集めることができます。
なにか調べ物をするときにGoogle検索を使う人も多いのではないでしょうか。検索結果に表示されるサイトの多くはSEO対策がされた記事です
web広告にはSNS広告や検索連動型広告などさまざまな種類があります。
検索結果にも広告が表示されますよね。SNSやアプリを使っていても広告は目にする機会が多いと思います
web広告は年代や性別、趣味趣向などでターゲットを設定できるため、狙ったユーザーに自社の製品を知らせることができます。
アクセス解析
集客がうまくいっているか、集客がうまく売上につながっているか、などを確認するためにアクセス解析が必要です。
もし、集客がうまくできていないなら、集客方法を見直す必要があります。
また、十分に集客できているのに売上につながっていなければ、集客方法や集客後の商品紹介ページの改善が必要です。
たくさんの人に広告をクリックした先の商品紹介ページ(LPと呼びます)を見てもらっていても売れていないなら、商品紹介ページに問題がある可能性が高くなります
リピーター集客
リピーター集客は一度購入した方にもう一度購入してもらうための施策です。
メールマガジンやSNSを使うのが一般的です。また、企業によっては会員用メディアを運営していたり、ファンコミュニティを持っていたりもします。
皆さんも好きなブランドやメーカーのメールマガジンやSNSをフォローしているのでは?
新商品やキャンペーンの案内をすることで、再購入につなげることができます。また、お役立ち情報や企業の内側をみせることで愛着を持ってもらい、顧客のファン化につなげる施策もあるのです。
商品の良さだけでなく、企業を好きになってもらうこともwebマーケティングを通して達成したい目標の1つになります
webマーケティングの仕事ができる会社は2種類
webマーケティングを行う会社の種類は大きく2つに分けられます。
- 自社のwebマーケティングを行う企業のマーケティング担当
- 他社のwebマーケティングを行うマーケティング支援会社
webマーケティングの仕事をするなら上記2つのいずれかに所属する必要があります。
他にフリーランスという道もあります。仕事内容としてはマーケティング支援会社が行っている仕事を個人で行うイメージですね
自社のwebマーケティングでは幅広い領域に関われます。特定の施策だけでなく、戦略立案から集客、アクセス解析、リピーター獲得まで決定権を持って仕事ができます。
一方で支援会社はSEOやweb広告など特定の領域に特化していることが多いです。関わるクライアントは幅広く、業界問わず、さまざまなビジネスモデルを知ることができます。
どちらが優れているということはないですが、幅広く関わりたいか、特定の領域を極めたいかで選択が変わってくるでしょう。
自社マーケから支援会社、支援会社から自社マーケ、どちらにも転職する人はいるので、一度選んだら変えられないわけではありません!
webマーケティングに関わる職種
webマーケティングの施策にはさまざまな職種が関わります。
webマーケターが最初に思いつくかもしれませんが、他にもたくさんの職種が関わっているのです。
ここでは関わる職種と仕事内容について解説していきます。
webマーケター(コンサルタント)
webマーケターは施策立案、運用、改善までwebマーケティング全体のプランニングを行う仕事です。
例えば、SEOコンサルタントなら、ターゲットの設定、施策の優先順位付け、対策する検索キーワードの選定、テクニカル施策の立案などを行います。
また、施策の効果検証の結果を見て、プランを見直すのもwebマーケターの仕事です。
プランに沿った広告の運用、web記事の制作、アクセス解析などの実務は以下で紹介する別の職種が行います。
webアナリスト
webアナリストはアクセス解析を専門とする仕事です。
Google AnalyticsやAdobe Analyticsといった解析ツールを使い、webサイトへのアクセス状況を調べます。
web広告や検索結果からどれくらいアクセスがあるか、そのアクセスからどのくらい商品が売れているかなどのデータを解析します。
アクセスが増えた、減った、変わらない、といった状況の原因を考察し、改善する方法を提案します。また、売上についても同様に分析します
ただデータを見て終わりではなく、データから改善案を考えるところまでが仕事です。
webディレクター
webディレクターはwebマーケターが提案した施策を実行する仕事です。
同じwebディレクターでも以下のように専門に分かれています。
- 広告運用ディレクター
- SEO記事ディレクター
- webサイト制作ディレクター
広告運用ディレクターは施策通りにweb広告を運用する仕事、SEO記事ディレクターはメディア(ブログ)に掲載する記事を編集する仕事、webサイト制作ディレクターは商品紹介ページやwebサイトの制作管理をする仕事です。
webデザイナーやライターなどのパートナーと連携しながら、完成までの進行管理を行います。
webデザイナー
webマーケティングにデザインは必須です。
- 広告のデザイン
- webサイトのデザイン
- 記事などに掲載する図のデザイン
上記のようなデザインはwebデザイナーが行います。
webライター・コピーライター
webライターはwebマーケティングに必要な原稿を書く仕事です。
SEO記事、お役立ち資料、LPなど原稿が必要な場合にディレクターから依頼を受け執筆します。
1番多いのではSEO記事ですね。会社内でライターを雇っていることは少なく、フリーランスや副業ライターに依頼するのが一般的です
毎月の収入を5万円増やす!副業webライターの始め方【簡単3ステップ】
また、webライターの他に広告のコピーを考えるコピーライターもいます。
広告におけるコピーは広告を読んでもらえるか、商品が売れるかに直結するため非常に重要な仕事です。
フリーランスのコピーライターもいますが、大手広告代理店や大手メーカーにはコピーライターが社員として在籍している場合もあります。
webマーケティングに必要なスキル
webマーケティングには幅広いスキルが必要です。
支援会社のwebマーケターを例にwebマーケティングに必要なスキルを3種類に分けて解説します。
- テクニカルスキル:業務に関わる専門的なスキル
- ヒューマンスキル:対人関係スキル
- ポータブルスキル:業種や職種問わず活かせるスキル
勉強方法も含めて詳しくは以下の記事で解説していますので、ぜひご覧ください
webマーケティングに必要な12個のスキルセットと独学方法【現役webマーケターが解説】
テクニカルスキル
webマーケティングに関わるテクニカルスキルとして、以下の4つがあげられます。
- SEO(検索エンジン最適化)
- web広告運用
- SNSマーケティング
- アクセス解析スキル
主に施策に関わる知識で、最初からすべてに精通している必要はありません。まずは1〜2個専門と言える知識を身につけて、少しずつ他のスキルを身につけていくと良いでしょう。
専門は1〜2個で良いですが、各スキルについて基礎知識くらいは勉強しておきましょう。まったく理解がないと効果的な施策があるのに、見落としてしまう原因になります。
基礎知識は本で勉強するのがおすすめです。以下の記事でおすすめの本を紹介していますので、あわせてご覧ください
【2023年】webマーケティングの独学におすすめの本18冊!現場のプロが初心者向けに厳選
ヒューマンスキル
webマーケティングに必要なヒューマンスキルとして以下の2つがあげられます。
- コミュニケーションスキル
- プレゼンテーションスキル
webマーケティングはwebディレクター、デザイナー、アナリスト、クライアントなど人と連携する機会が多いです。
仕事の指示を明確にしなければミスにつながりますし、クライアントとは認識がずれないように密なコミュニケーションを取る必要があるのです。
また、成果報告や改善提案などわかりやすくプレゼンで伝えるスキルも必要です。
ポータブルスキル
webマーケティングには以下のようなポータブルスキルが必要です。
- 論理的思考力
- スケジュール管理能力
- マルチタスク能力
webマーケティングでは正解がない問題に立ち向かう必要があり、仮説を立てて検証できる論理的思考力が必要です。
また、複数のプロジェクトをスケジュール通りに並行して進めていく必要があるため、スケジュール管理能力とマルチタスク能力は必須です。
未経験でもwebマーケティング職になれる
未経験からでもwebマーケティング職にはなれます。ここからは未経験から転職する方法を紹介します。
【2023年最新】webマーケターになるには?未経験転職のためのロードマップを公開
転職エージェントを利用する
転職エージェントを使うことで以下の理由で通常よりも効率よく転職活動を進められます。
- 求人を自分で探す手間が省ける
- 非公開求人に応募できる
- 応募時に志望動機が不要
- 書類作成や面接のアドバイスをもらえる
webマーケティング転職に強いエージェントなら、どうアピールすれば企業に好印象になるか熟知しているので、的確なアドバイスをもらえるでしょう。
以下がおすすめの転職エージェントです。お金はかからず、面談で話を聞くだけでも業界のことがわかって勉強になります。気になる方はまずは話を聞いてみることをおすすめします。
- doda
- 求人数が多い、紹介してくる求人の精度が高い、担当者の対応が親身と全体のバランスが良い。個人的には1番使ってよかったエージェント。
- リクルートエージェント
- 業界No.1、圧倒的な求人数が魅力。webマーケティング業界の求人も多く、事業会社、支援会社、未経験、経験者採用まで幅広い。担当者が持っている情報も豊富。
- マスメディアン
- 広告、web、クリエイティブに強い特化型エージェント。業界への強いコネクションを活かした独自の求人が魅力で、webマーケティング業界をめざすならぴったり。
- JACリクルートメント
- ハイクラス転職エージェント。webマーケティング経験のあるコンサルタントが在籍。適職診断もしてくれるため、将来性があり年収アップを狙える職種を紹介してもらえる
webマーケティング業界への未経験転職に役立つ転職エージェント・サイト10選
webマーケティングスクールに通う
次にwebマーケティングスクールに通って、知識と実務経験を身に着けてから転職する方法があります。
スクールは3ヵ月ほど学習期間がかかりますが、結果として最短で就職できる可能性が高いです。
スクールに通うメリットとして以下があげられます。
- 現役webマーケターから基本を教えてもらえる
- わからないことを質問できる
- 実務経験が積める
- 転職サポートを受けられる
- 活かせる経歴がなくても転職できる
知識は独学でも身につきますが、わからないことを質問できること、実務経験を積めることの2つがwebマーケティングスクールに通う大きなメリットです。
スクールによっては実際にクライアントに対してwebマーケティング施策を提案し、実行するところまで経験できます。
また、転職サポートを提供しているスクールもあるので学習から転職までスムーズに進められるでしょう。
タクシー運転手やフリーターからスクール経由でwebマーケターになった人もいます
デメリットは費用がかかること。スクールの相場は20〜30万円ほどです。
なかにはWithマーケのように月額5,478円とリーズナブルに通えるスクールもあります。
Withマーケは強引な勧誘なしの無料体験レッスンも行っています。気になる方はぜひ試してみてください
以下で安くておすすめなスクールを紹介しているので、スクールが気になる方はぜひ見てみてください。
費用が安く質の良いwebマーケティングスクール14選!安い順におすすめを紹介【無料あり】
副業で実績を積む
副業で経験を積みつつ、お金も稼ぎながら転職をめざす方法です。
初心者でも始められて、かつwebマーケティング転職に活かせる副業として以下2つがおすすめです。
- webライター
- 個人ブログの運営
webライターは初心者でも始めやすいのでおすすめです。施策の一部を担うことで、webマーケティングに関する知識が深まります。
ブログもwebサイトに集客し、売上をあげる経験を積めます。ブログ運営を経験することで、メディア運用に必要な知識を身につけることができるでしょう。
【実体験】ブログがwebマーケティング職への未経験転職に役立つ3つの理由
webマーケティングの仕事についてのよくある質問
- Qwebマーケティングに向いている人はどんな人?
- A
向上心がある人、裁量の大きい仕事がしたい人、論理的な思考が得意な人などはwebマーケターに向いています。一方で、地道な泥臭い作業ができない人、トレンドや人に興味がない人、ルーチンワークがしたい人は向いていない可能性があります。
- Qwebマーケティングの年収は?
- A
webマーケターの年収は日本の平均年収より少し高いくらいです。成果主義かつ稼ぎやすい仕事なので、スキルアップすれば年収アップしやすいのも特徴になります。
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